タイワンリス / 2020.3.15
Callosciurus erythraeus taiwanensis


行儀の良いタイワンリス

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令和3年の3月 このところ一日置きぐらいにタイワンリスが庭にやって来る、そして庭には小粒であまり美味しくはならないが好物で食べるのを楽しみにしている金柑がある、いつもその金柑の実の食べ頃になった一粒だけを選び採って隣の家の庭の杭のテッペンに座ってモグモグ食べ始める。
とっても大事そうに、丁寧に小さな金柑の実を食べる、一粒粒だけを最後まで食べ終わると去って行く、毎回この行動はパターンは変わらない。
ある日のこと、いつものように杭のテッペンにちょこんと座って金柑の実一粒をモグモグしていたが、もうそろそろ食い終わる頃に残り僅かになったかけらを落としてしまった、食べ頃の金柑はまだ数個以上はありそうだけど、しばらく下を見ていて落としてしまった小さなかけらを見つけると地面まで降りて行って拾って杭のテッペンに戻って、残りのかけらを食べ続けた、食べ終わるといつものように去って行った。
なんと行儀の良い食べ方をする事かと感動した!食べ物を大事にする様に心打たれた!そして金柑の実はこのリスくんと分けあうことにした。

特定外来生物の害獣だが、最近庭に出没するタイワンリスの振る舞いを見ているととても害獣らしからぬ行動に感動するとともに親しみの感情を抱くことに至った。 タイワンリス、2005年に特定外来生物に指定され鎌倉や長崎では駆除も行われたらしいが、まちだリス園をはじめ全国のふれあい動物園などではタイワンリスを放し飼いにしてふれあえる、子供だちに人気の生き物でもある。 大島や江ノ島などいくつかの動植物園から台風などで壊れた囲いから逃走したタイワンリスやペットとして飼われていたタイワンリスが捨てられたり逃げ出したものが自然繁殖したらしい、数が増えると大人しく可愛い動物も人間から見て害のある生き物、害獣として駆除の対象となってしまうのは悲しい、タイワンリスに落ち度は無い、台風で囲いが壊れたと言っても人間の管理責任はあると思う。
この 行儀の良いタイワンリスはたまたま我が家の庭を訪れるリスの固有の個性かもしれないが、猿などは果実の熟れた頭部だけをちょっとかじっては捨てると言う目に余る食い散らかしの習性がある、イノシシも食べるだけとはとても思えない野菜などの畑の作物を鼻で掘り起こして荒らしまくって行く、とっても行儀が悪く被害は甚大で農家にとっては死活問題になっているところもある。 リスも数が増えて大軍になって押し寄せると作物や庭木に被害が甚大になるかも知れないが猿やイノシシや鹿、キョンなどから比べたら次元が違うように思う、リスは単独行動が普通であまり群れては行動しないらしい、そして食べるのに異常jに時間がかかるように思う、小さな金柑も一囓りがが極端に小さいみたいで忙しく囓りまくって食べるが随分時間がかかる、そのためかテレビなどで見るとほっぺがパンパンに膨れるほど木の実を詰め込んで安全な場所で食べたり、貯蔵する習性があるらしいが体が小さいので大した量ではないように思える。
そして特定外来生物に指定する一方でふれあい動物園では囲いの中ではあるが放し飼いにして触れ合える動物園が子供や家族連れには人気だ。 なので害獣とは言ってもこの先も人に好かれ、共に共存していける可愛い生き物であったらいいなと思う。

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