木の葉のようにゆらゆら
マツダイ
Lobotes surinamensis

  

木の葉のようにゆらゆら・マツダイ!

2018年の夏は恐ろしく暑い日が7月頭から9月初旬まで続いた、外出するのが危険と思えるような日々が続いた!

明日は小魚を採取に海に出掛けようと心に誓うも当日になると朝から異常な日差しと気温に”や〜めたっ!”と、軟弱にも中止!という日々が続いた。

そんなこんなで8月も終わりに近いある日、晴れてはいるものの風が強く少しは暑さを凌げると、思い切って出掛けたが、海に着く頃は半端無い強風で海は大荒れ、釣り人どころかひとっこ一人見当たらない。

ここで普通は即撤収となるところだけど、やっと思い切って出掛けてきたので小魚採取決行!一応根拠のある決行のつもりだった。

潮溜まり以外で小魚採取するには流れ藻を見つけてタモ網で救うと小魚や稚魚が沢山掬えることがある、さらにそれらの小魚を補食するハナオコゼのような待ち伏せ型の補食魚が採取出来ることがあるからだ。

しかし、海は荒れ過ぎで流れ藻なんて皆無、それでも2時間ほど探しまわると岩場の入込んだ極小さな凹みに小さな木っ端や小さなプラ片などのゴミがほんの少し波に揉まれて集まっていた、念のためタモ網で掬いまくってみると、なんと今まで見た事の無い2〜3cmほどの平べったい魚がゴミと一緒に掬えた。

早速持ち帰り、水槽に入れて観察して調べてみたが、特徴の似た魚が見つからなかったので「教えてGoo」で教えてもらったところ、マツダイの幼魚であることが解った。

この魚は成魚は80cmから最大1mほどまで成長し(この体型で成魚になると扁平な体がグンと厚みを増して重量級の魚になるとのこと)、しかも大変に美味しいらしい(ムニエルがお勧めとか)、生態も変わっていて幼魚から成魚に至るまで木の葉に偽体して平べったい体を横にしてヒラヒラと漂い、沖合の身の隠し所のないところにヒラヒラと木の葉が漂っているところに小魚や幼魚が寄り付いてきたところをパクリと飲み込んでしまうらしい。

水槽で観察して感じたのは、普段は普通に泳いでいるが、時々体を横にしてゆらゆらと水面の揺れに体を委ねて漂っている時があった、マツダイの習性を知らなかったので弱ってしまったと思い、掬って別のリハビリ水槽に移そうと思って掬うと、突如激しくジャンプして飛び出してしまう、カエルウオ並みか、それ以上の距離をジャンプして床に落ちる、その時の俊敏さと筋力に唖然とした。

この魚が1mにも成長したらそのパワーはいかほどか想像しがたい、ルアーの対象魚で数採れる魚ではないのであまり食用としては流通していないとの事なのでルアーで釣ってムニエルにして食してみたいが、陸っパリ専門の貧乏アングラーには夢物語だね!`

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