I protected the Tokyo Salamander

 

とあるスーパーの駐車場、側溝のコンクリート化工事中の端に、なんと一番隅っこの未工事部分に、何やら三日月型でゼリー状のたまごらしきものひとつ(一房)、まさかこんな所に山椒魚のたまご?????。 山椒魚のたまごにしては、カエルのたまご並に柔らかい、つまんで持ち上げたら、ちぎれそうな柔らかさであった。それ以外は、形からして間違いなく、山椒魚のたまごであるに違いない。そして山椒魚なら、場所からして、東京山椒魚と思われる。

なぜ?。良く地形を見渡して見ると、そのスーパーは、小高い山のきわにある、そして、駐車場は、よく見れば、何となく沢の様なところを、たいらにしただけの土地で、隅っこをチョロチョロと、山から染み出る水が流れている。駐車場は、ただ平らにしただけの小さなスペース、雨が降ると、ぐちゃぐちゃになるので、コンクリートの側溝を作って、溝から水が溢れない様に、工事を始めた様子だ。 そんな環境を考慮すると、信じ難いとは思ったが、山からの湧水、(あまり澄んだ水ではないが湧き水としか思えない)、その泥中に、ヨコエビの様な1〜2ミリ前後の小さな虫が、ウジョウジョ居ることから、幼生の餌が豊富で、東京山椒魚の産卵場所であったとしても、不思議では無い!!!。

ところで、このたまごはどうするか。このままにしておくと、工事で潰されてしまうか、たとえ残ったとしても、コンクリートのアルカリで死滅するか、生き残っても、全面コンクリート化されてしまうと、幼生の餌が無くなってしまい、やはり生き残れる可能性が少ない。 ならば、一時的に救出して、育てて、近くの山に、戻してあげるしかないと決心して、たまごを回収した。

後述するが、以前、やはり湧き水が枯れてしまい、ひからびる寸前の、東京山椒魚のたまごを救出して、水槽で陸棲の成体まで育てた経験があるので、問題は無い。 以前育てた時は、必死で育てていた為、まったく余裕がなく、写真や動画などの記録はいっさい撮っていなかったが、今回は2度目の飼育なので、記録を残す余裕があったので、その記録をまとめてみた。

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